「これで勝ち切るチームはすごい」【Review】第7節 水戸ホーリーホック戦

「これで勝ち切るチームはすごい」【Review】第7節 水戸ホーリーホック戦
こんにちは。
土曜日はトップの前にU-18セカンドが所属するN1リーグを見てきました。インターハイも中止となってしまうようなイレギュラーな年で、Nリーグもこの週末に約4カ月遅れで開幕を迎えることとなったのですが、そんな開幕戦でアルビレックスU-18セカンドは新潟工業相手に2-1で見事勝利を飾りました。
前半先制しながら後半残り5分を切ったところでバックパスのミスを奪われ同点にされ、それでもアディッショナルタイムのラストプレーでPKを獲得しそれをきっちり決めて勝ち切りました。
というわけで、自分の中ではこの週末アルビレックス連勝であります。
レディースは残念ながら逆転負けでしたが、かなりエキサイティングでおもしろい内容だったそうなので早くチェックしたかったり、最近アルビレックスBCでもアンダースローの気になるピッチャーを見つけたり、ようやく様々なアルビレックスを楽しめる生活が戻ってきた感じがあって嬉しい限りです。

スタメン

 
さて、本題入ります。
3試合ぶりの勝利であると同時に、実況の岡田さんが仰っていて物は言いようだな~と改めて気付かされましたが、これで“4試合負けなし”です。ちなみに開幕から7試合連続でゴールを奪っているのは長崎とうちだけということも岡田さんが教えてくれました。
ということでこの日のスタメンです。
新潟は前節から6人変更。
マウロ、新太、大本、島田が2試合ぶりで至恩が3試合ぶり、そしてシルビが3節以来少しお久しぶりのスタメンに選ばれました。さらに今週加入したばかりの中島も早速ベンチ入りを果たしました。
水戸の方は右SBが岸田から前嶋になった以外は前節と全く同じスタメン。
また、この日は出場がありませんでしたが、昨年の対戦時に頭をポストに強打して救急車で運ばれるというショッキングな出来事があった松井の元気な姿を、もう元気にプレーしているのは分かっていましたが、改めて実際に見ることができて嬉しかったです。
さらに付け足しとしてもう1つ、奥田はベンチ入りしませんでした……。
プレビューまたも空振り……。

前半

お互いまずは長いボール中心の常套な形で入りましたが、早々に決定機が訪れます。
4分、和輝のスーパーフィードを至恩がこちらも見事なトラップで前へ抜けだしてゴール前へラストパス。ファビオがフリーでシュートというビッグチャンスを迎えましたが大きく上へ浮いてしまいました。
ここは何より和輝のフィードが見事でした。
この日はここ以外にも右の大本へ同じようなボールを供給した場面もあったり、後ろの繋ぎの中でも簡単に蹴り出さずに左側へ持ち替えてプレーしたりと、非常に落ち着きを感じさせてくれました。益々期待です。
この決定機を含め、その前の4分にはマウロのフィードからセカンドボールを拾ってシルビがシュートだったり、11分にもゴールキックから繋いでマウロのフィードからシルビの裏にファビオが走りこんだりなど、後ろで繋いだところから相手の高いラインの裏を1本の長いボールで効果的に突きにいくシーンはいくつか見られました。
スタジアムで見ていた際は正直飲水タイムまでに2点くらい欲しかったなとか、前半の内に3点くらい取っておける可能性も十分にあったなと思えるくらい良いゲームできているように感じたのですが、改めて見返すと言うほど優勢だったわけでもなく、ライン間に入れられたりサイドから仕掛けられたりというのはありました。
それは例えば9分や16分のように左サイドから突破されたシーンであり、また15分には梅山さんも「水戸としては理想的な回収の仕方」と仰っていたようにプレスからロングボールを蹴らせて中盤で拾い、ボランチでのパス交換から中央を割って山谷が抜け出したシーンなどです。
それでもスタジアムで見ていた時に悪くないどころから良いゲームが出来ているように見えたのは、前節と比べてビルドアップでボランチに入れながらボールを動かせていたことと、プレッシャーもある程度連動して追いかけて、自陣で守る時も不用意にスペースを与えずカバーできていたからそういう印象を持てたのだろうと思います。
また、21分には左を起点にファビオのポストプレーを経由して最後は大本のシュートまでいったシーンや、44分のカウンターからシルビのシュートなど、新潟は決定的なフィニッシュまで持っていけていたのに対して、水戸はゴール前まで迫ってもシュートに行き切れない場面が多かったのも新潟がうまくゲームを進められている印象に繋がっていたのかなと感じました。
とはいえ、前半はどちらもゴールはなく0-0。

後半

新潟はスタートから1人入れ替えます。
秋山→史哉でそのままボランチに史哉が入りました。
ただ、後半の入りは水戸がより圧力を掛けてきたことで新潟はやや劣勢な状態を強いられることになります。圧力というのは単純に前からのプレッシャーを速く厳しくしてきたという意味と、ボールを速く動かすことで人を動かされて新潟としては前へ取りに出られないという意味の圧力でもあります。
後半になって秋葉さんは「シンプル!シンプル!」という言葉をしきりに使っていましたが、前半の終盤から「(平野)佑一と(山田)康太でもっと楽に楽に(動かせ)」と声を掛けていて、さらに「あんまりデカく繋げなくていいぞ」という言葉も恐らく言っていたので、近くの選手にテンポよく簡単に渡してボールを動かすことで相手を動かして自分達のリズムにするみたいなことをHT挟んで実行してきました。
ただ、新潟にとって分かりやすく苦しい時間と言うのは逆に言えばここくらいだった印象で、10分頃には落ち着いてゆっくりボールを動かすことでゲームを落ち着かせられるようになりました。ちなみにその時に秋葉さんからは「遊びの時間終わったよ!」という声が掛かってスタンドからちょっと笑いも起こっていました。
「遊び」というのはなかなか説明が難しいですがイントロダクションとか別項とか、つまりメイン(本編)じゃない部分(時間)みたいなところでしょうか。
「遊びの時間」が過ぎて57分には後半最初の新潟のチャンス。左のCKをショートで始めたところから至恩が深くえぐって、最後はシルビがシュートという際どいシーンを作りました。
60分経過してお互い1人ずつ交代。
水戸は山谷→松崎。松崎は右SHに入ったことで森が左SH、山口がFWへそれぞれ移ります。
新潟は62分に大本→中島。
今週加入が発表されて合流したばかりの中島が早速途中出場を果たします。中島がボランチに入ったことで新井が右SB、史哉が左SBへ移りました。
するとその中島は早々の67分に挨拶代わりのミドルシュートを見せてくれました。中盤よりも前は基本どこでもできるということなので、今後の活躍を楽しみにしたいと思います。
そして、シルビ→ペドロマンジーという交代があった後、飲水タイムを挟んだ直後に待望の瞬間が訪れました。
71分、自陣右サイドで島田がカットすると新太が粘ってキープしつつ前へ運びマンジーへ繋ぎます。さらにファビオが中央でポストプレーから一旦引っ掛かったボールを拾い直して左へ展開。ここからは試合を見ながら取っていたメモをそのまま書きます。
『カットインからシオンミドル!先制!やばい 連れてかれる』
一体誰にどこへ連れて行かれると思ったのかはもう思い出せないし分かりませんが、よっぽど恐れ戦いているんだなと改めて試合後見直した時我ながら恥ずかしくなりました。
技術的な話で言うと、中西哲生さんが仰っていた「軸足抜き蹴り足着地」の形でした。つまり蹴る時に軸足の左足を抜くように跳んで、振り抜いた蹴り足から着地するという形です。この形だとドリブルからスムーズにシュートまで行けると共に、無駄なく力をボールに乗せることができるそうです(詳しくはfootballista5月号をどうぞ)。
至恩がそれを意識してやっているかは分かりませんが、とにかくスーペルゴラッソでした。
またポストプレーで繋いだマンジーとファビオ、その前に倒されかけながら運んだ新太、そしてオーバーラップした史哉の貢献も忘れないように書いておきたいと思います。
さて、先制された水戸は76分に2人同時交代。山田、山口→平塚、アレフ・ピットブルを投入します。
さらに82分には森→深堀で3回の交代を使いきります。
新潟は77分に先制点の至恩→ゴメスの交代を行い、リスクマネジメントの色を濃くしました。
終盤さすがに水戸が攻勢に出てきて押されるシーンも増えますが史哉を始め各々が体を張ってブロックしたり、マンジーやファビオも最後まで走って後ろを助けたり、中島は加入早々壁の下防止用の横になる役割を果たしたりしながら全員でゴールに鍵を掛けます。
また、ボールパーソンだったU-18の選手たちも頭を使ってチームのために一役買ってくれました。水戸のベンチからは「どーなってんだよ!」とか「遅いよ!」といった大きな声でのご指摘も受けましたが、地元のチームが勝っている時は大体そういうものでしょう。だから“ホーム”なのです。
アルビレックス全体でしっかり時間を使って、試合終了。
1-0。しっかり逃げ切りました。
実況の岡田さんは「強い新潟が真夏の主役に躍り出ます」と格好よくキメてくれましたが、本当にそうなることを願うばかりです。

反省を活かすこと

 
前節(というかここ数試合)からのフィードバックということで、図にしていただいたのは前半9分のピンチに繋がる部分です。
左サイドから山口に仕掛けられて中央へパスが送られますが秋山がカット。一旦クリアを拾われてまたクロスを上げられますが、シュートを打たれる前に至恩がクリアしました。
この秋山と至恩のカバーはしっかりボールサイドに寄って、空けてはいけないスペースを埋めていたことで、そこから出てきたボールにもすぐさま反応できていたシーンでした。
30分も左サイドから山口に抜け出されて中央の平野へパスが出たシーンがありましたが、ここも秋山が素早く平野に寄せることができていましたし、至恩も既にゴール前まで戻ってスペースを埋めてから右に出たボールへ寄せに行けていました。ここでは梅山さんも秋山のボールへのアプローチを評価していました。

リスクは必ずある

 
しかし、この2つのシーンはどちらも新潟の右サイドから攻められており、ここがこの日の課題として挙げられるかと思います。
新潟のシステムは守備の際は基本4-4-2であり、攻撃の際はもう見慣れてきましたが、片方のSBを残し(新井)後ろを3人にして、残っているSB側のSHと逆のSB(至恩と大本)が両サイドの幅を取る3-5-2のような形です。
この時右は大本が幅を取るので前にいるSH(シルビ)が内側へ入るわけですが、守備に切り替わった際にどうしてもシルビと本来マッチアップするはずの左SB(外山)との距離ができてしまいます。
守備は前提として後ろに下がるより前に出ていった方がやりやすいので、左の場合幅を取っている至恩は元々SHですし、新井も前に出ればいいだけなので守備へ移行しやすいのですが、大本は元々SBですから後ろに戻らないといけず、シルビも中からスライドする必要があるためちょっとしたラグというリスクが右側にはありました。
また、それを考慮してか元々そういう設計なのかは分かりませんが、水戸のボランチ(主に山田)も左へ下りてビルドアップをサポートすることがありました。データ的にも前半水戸の攻撃は58%が左サイド(新潟の右サイド)からでした。
そして先に挙げた2つのシーンです。
秋山と至恩のカバーがよかった9分は、本来であればその前に右サイドで大本、島田、シルビと外山、山口と3対2の局面でしかも外山に対してサイドで囲めている状態の内に取り切るか、もしくはプレーを切っておかないといけないシチュエーションだったと言えると思います。
また、もう1つの30分の方も水戸が右から左へボールを動かしてきた中で外山に入った時に大本が出るという判断自体はアリだと思いますが、その出方とか出てからの対応はさらに良いやり方があったのではないかなという気がします。このプレーが切れた後にマウロが誰かに何か言っていましたが、恐らく大本に何か注文を付けていたんじゃないかなと思います。

最後に

島田がよかったとか史哉がよかったとか至恩と新太の関係で気になる事とかまだいくつか思ったことはあるのですが、たぶんその内また書くタイミングもあるでしょうし、また連戦が待っているので今回はこの辺で終わります。
課題を修正してまた違う課題が出て、3歩進んで2歩下がるくらいのイメージで進んでいるような感覚でいますが、前も書きましたが平澤さんの仰っていた「できあがっていくのを見られる幸せ」みたいなものがあってほんとうに楽しいです。
“つまらない試合”とか言葉悪いですが“クソな試合”みたいなものは結果が悪かった時にそれに対して出ることはあると思いますが、中身に関してもそれが当てはまる試合というものはアルビレックスの試合に限らずどのチームのどの試合でもごく稀であって、ほとんどはその人の見方とか気持ち次第の話し(戦術的なことに明るいとか興味があるなどは関係なく)だと個人的には思っています(そう感じることを否定するつもりは全くありません)。
なんかまた脱線しかけましたが、要はタイトルの通りです。まだ確固たるものには当然なっていないでしょうけど、強いチームになりたいですね。
ちなみにタイトルの言葉の出典は昼のU-18の試合を見た帰り際に会場運営してくれていた明訓の子が言っていた言葉でした。
仰るとおり。難しかったり厳しかったりしても勝つって大きいですね。
くりはら
くりはら
鳥屋野潟ほとり出身のアルビレックス新潟サポーター。海外はアーセナル推し。Jリーグ、海外、2種、3種、女子、その他、カテゴリーは問わずサッカーが好き。ラジオも好き。某坂道グループもちょっと好き。

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