いつもと違う場所で観戦したらとても新鮮だった話

いつもと違う場所で観戦したらとても新鮮だった話

TEXT BY あおきゆうた

2019年シーズン、J2第28節ファジアーノ岡山戦。

お盆休みを長めにとり、新潟のお盆を満喫したあと岡山戦を観戦した。
それにしても暑い。フェーン現象でお盆の新潟は全国的にも最も暑い地域となった。
前日より少しマシになったとは言え、サッカーはするのも観るのも大変だ。

この日の試合は、史哉のメンバー入り、舞行龍の復帰、將成のサイドバック…などなど。
明らかにいつもと違う空気が、この日のビッグスワンには漂っていた。

そして、僕もたまたまではあるが、いつもと違うことをしようと、後援会イベントに参加したり観戦場所を変えてみようと計画を立てていた。
だから、この日はとても新鮮な気持ちでビッグスワンを楽しんだ。

後援会イベントの受付を済ませると、さっそくビッグスワンの内部へと案内された。
このイベントの内容は、グッズをかけたジャンケン大会と、選手との写真撮影、そしてピッチサイドでの練習見学だ。

満席の会場で、メンバー入りを果たせなかった選手との写真撮影を楽しんだあと、いよいよピッチでの練習見学だ。ピッチレベルに立てるのは、滅多にない経験。

応援がどんな風に聞こえているかがわかるし、スタンドからの圧を感じることができる。
ピッチサイドからは、一層目の観客の顔を識別できる。もちろん、ピッチに向かって投げかけられた言葉は、誰が言っているのかまではっきりわかると思う。

この体験をしたことがない人は、ぜひ体感してほしい。

さて、試合は3年ぶりくらいにEスタンドで観戦した。最上段から観ると、どこにスペースがあるのかがはっきりわかる。スタジアム全体の様子もよく見渡せる。

Nスタンドのコールはここぞという時に大きくなる。今がボールの奪い時だぞ、プレッシャーをかけろ、といった意図を感じる。みんなのベクトルが揃った瞬間がはっきりわかった。

今日は絶対に勝たなければならないというピリッとした雰囲気が漂っていた。
声が大きくなるにつれ、スタジアム全体に拍手が広がる。
その雰囲気にのまれたのか、岡山は明らかにミスが多くなった時間帯があった。

今日は勝てる。

そう思ったのもつかの間。あっけなく先制点を許してしまう。

かつて魔物がいるとまで言われていたビッグスワン。しかし、たとえ相手が格上でも飲み込んでしまうような圧倒的な雰囲気をつくる力は今はない。

先制された悔しさと同時に、空席の目立つスタジアムに少し寂しさを感じていた。

その後は、舞行龍の狙いすましたフィードなどポジティブなプレーも観られたものの、完敗と言っていい試合展開となった。
終わってみれば、0-3。

Eスタンドから試合後の様子を観ていると、酷いやじが聞こえなかったためか、特にストレスはなく、審判へのブーイングも自然な反応に思えた。
ただ、この負けを審判のせいにしてはいけない。

素人目に見ても、前節できていたことができなくなったり、戦術的に対策されると為すすべがなくなったり。気が抜けたような守備が目立ったりと、明らかにチームとして機能していない。

下位のチームには、個人技で競り勝つことができる。しかし、組織として崩されると立ち行かなくなってしまう。
個人技一辺倒ではJ2でも通用しない。仮にJ1に昇格できたとしても降格候補筆頭だろう。

勝つためのプレーを積み重ねられないチームの現実。これは監督のチームマネジメントの問題だと思う。

ただし、監督人事、選手補強、チーム作りが不十分だったかどうかの結論を出すのはまだ早い。
当初の目標に到達する望みが小さくなっているのだから、批判されるのは当然だろう。
でも、僕は、それを振り返って批判するのは、あと14試合を残している今ではないと思う。

かつて、完璧に集中が切れてすべてを放棄したようなプレーが連発した試合を観たことがある。もう思い出したくもない試合だ。

でも、今のアルビレックス新潟はそうではない。どん底からは抜け出した。
ピッチの上で勝利に向かって必死にプレーする選手たちがいる。それを見たら応援せずにいられない。

選手たちがピッチで闘っている限り、僕はまだ諦めない。

aoki
あおきゆうた
新潟市出身川崎市在住のアルビレックス新潟サポーター。深澤マサのドリブルに憧れサッカーを始めるもあえなく挫折。最近は、マンチェスターシティのドキュメンタリーにハマり、プレミアリーグにも興味が出てきました。

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